色彩の詩人 タィン・チュオン漆絵展
A poet of color - Lacquer paintings by Thanh Chuong
1999年12月6日[月]〜22日[水]
Dec.6-22, 1999
漆は古来より、食器や什器など「用の美」として、広くアジアの民に親しまれて参りましたが、殊にベトナムにおきましては、植民地時代にフランス文化の薫陶を受けたことにより、「絵画の素材」として独自の発展を遂げました。そして現代もなお、多くの画家が、「漆」という伝統的なマチエールに目を向け、意欲的に作品の制作に取り組んでおります。この度アート・遊では、現代ベトナムを代表する漆絵作家であるタィン・チュオン氏の作品展を開催致します。詩情溢れる氏の絵画世界を是非ご堪能下さいませ。
タィン・チュオン略歴 1948年ハノイ郊外ハ・バック生まれ。文人である父の影響で絵を描き始め、幼少の頃より天賦の才能を示す。ハノイ美術大学に学んだ後、入隊。9年間従軍生活を送る。戦後文芸誌"VAN NGHE"の首席イラストレーターとして活躍。ドイモイ政策導入以降、作品が内外で発表され、一躍現代ベトナムを代表する画家の一人となる。代表作には、自らの幼年時代の思い出を映した水牛と子供のシリーズや自画像の連作がある。(タィン・チュオン氏の漆絵は、季刊誌「銀花」(文化出版局)1999年秋号(第119号)にても詳しく紹介されています。)