ル・コルビュジエ / モノトーンの世界展
Le Corbusier - Monochrome prints
2006年3月6日[月]〜31日[金]
March 6-31, 2006
「画家とは、つまり創造する者のことである。画家と創造者とは、決して分け隔てることのできない絆でひとつに結ばれている。そして創造という行為は、他者を認識するための要因そのものとなる。」 - ル・コルビュジエ「造形作品ー絵画・デッサン・建築」(1938年)より
20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエは、集合住宅や都市計画といった新しい理念の導入により、近代建築の基礎を築きました。「感動を与える建築」を標榜した彼の作品が、機能主義的な合理性だけではなく、どこか人間臭いぬくもりを感じさせるのは、同時に絵画や詩作などを通して培われた人間に対する深い洞察があったからではないでしょうか。
アート・遊におきましては、ル・コルビュジエの版画作品の紹介に努めてまいりましたが、今回の展覧会では、特にモノトーンの作品にスポットを当てて展示いたします。建築、絵画、彫刻といった彼の作品群にみられるように、色彩はル・コルビュジエにとって非常に重要な要素であり、実際彼はすぐれたカラリストでしたが、往々にして優れたカラリストはモノトーンの作品においてもその力を発揮します。モノクロのエッチングによるシリーズ「五人の女」や同じくモノクロのリトグラフのシリーズである「海は永遠に」及び「小さな告白」からの作品を中心に展示致します。どうぞこの機会に、画家、ル・コルビュジエの世界に触れて下さい。